2012年1月29日日曜日

衝上断層

出張が続き少し間が空いてしまった。さて、本題。
あるところで古生層の硬岩に中生代の火成岩が貫入し,これらを不整合に新第三紀層が被うが,一部新第三紀層の上に古生層の露頭も見つかっていた。複雑な地質構造の地盤に大規模なコンクリート構造物を建設する事業である。地層分布やその物性値をいかに把握するか工夫した。特に,山地の上位には古生層が分布しているが,山地下方には新しい地層である第三紀層が分布している。その境界は不整合関係だけではどうしても解決しない。山の上でボーリングをさせてもらい古生層のコアが深い位置で断層を境にして新三紀層に変わるのを確認した。つまり,ここでは衝上断層が位置し,古い地層が新しい地層に乗り上げているのである。これは,大きな成果であった。

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