2012年3月20日火曜日

風変わりな地すべり対策

地すべりの調査は多くやった。この中で、急を要したちょっと風変わりな事例を紹介する。道路切土をしていたところ、切土上方の斜面にクラックが入り、段差が出来てきた。明らかに地すべりの兆候である。すぐ工事をやめ、切ったところに押さえ盛り土をしてとめた。しかし、道路は作らないといけないので、押さえ盛り土は除去しないといけない。調査をして地滑すべりの原因をしらべた。すると切土背後の地下水が異常に高い。不思議である。踏査すると。粘土化した貫入岩が道路と平行して分布し、その背後にたくさんの地下水があることがわかった。
地すべりには、いろいろな対策があって、土を動かしてとめる。水を抜く。杭やアンカーの構造物でとめる。このときは、水を抜くことで止められるのでないかと考え、ためしに、重機で道路に平行してすぐ山側地下に伸びている粘土化した貫入岩を、道路に直交方向に貫入岩を切るように掘ってもらった。すると大量の地下水が出て、地すべりが再度動き出すことはなかった。
経済的で簡便な地すべり対策であった。

0 件のコメント:

コメントを投稿