原稿書きに疲れて、久しぶりに鶴見川を走る。夕焼けが怖いように美しい。ちょうど富士山が見える方向から東京にかけて長い雨雲が見える。雨雲の下は激しい雨が降っているようで白く霞んでいる。でもかなり遠くである。ちょうど厚木あたりかもしれない。鶴見川の堤防を道行く人も休日の夕方をゆっくり動いている。この時間帯はなんとも言えず寂しげで好きだ。日もかなり暮れかかって来たとき、ポツリポツリと雨が降ってきた。大粒だ。すぐに土砂降りになる。後ろからの風に押されて足取りが速くなる。行きかう人もあちこち散って、もう誰もいない。鶴見川は白く波打ち、吐く息も白く、雨音だけがきこえる。稲妻と雷鳴も近づいてきた。
これも人生か、足取りはさらに早まるが、家は遠い。
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