両親が京都から移って、滋賀県の近江平野のど真ん中で育った。のどかな田園風景である。春は、蓮華畑やアブラナ畑でかくれんぼをしたり、蛭に血を吸われながら小川で、どじょうをとる。夏は、近くの川で鮎を取るのもうれしくて、バケツいっぱい取ってきては、よく母に怒られた。さばいて料理するのが大変なのである。秋は、クヌギ林で木登りをしたり、田んぼの中で野球をしたり、缶蹴りや追いかけっこをし、その後、田んぼの稲わらの残り火で焼き芋をした。おいしかった。冬は自分で作った竹スキーや板スキーなどをして遊んだ。当時は、雪が多かった。子供のころ、自然に接して遊んで楽しかったので、自然科学者になろうと思っていた。
大きくなっても子供をつれてよく川に潜って引っ掛けなど鮎を取った、そのころには、大人で魚を取る人はほとんど居なかったのに。今でも全国をまわって、地質調査を続けている。調査を終えた夕方、きれいな川で泳ぐことが楽しみだ。四万十川や遠野川は特に覚えている。ただ、どこでも川や里山から子供が少なくなった。人が自然に触れる機会が減っている。子供のころから自然に親しみ、自然の摂理や科学を身で感じて欲しいと思う。大きくなって必ず役に立つはずだ。
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