2011年11月11日金曜日

白河土砂災害

  白河土砂災害は、19888月に起こった。福島県白河地方と栃木県那須地方で大きな被害が出た。老人ホーム太陽の国では逃げ遅れた方が帰らぬ人となった。すぐに現場に駆けつけ広域に調査した。今まで見たことがない表層崩壊がたくさん確認できた。木が立ったままで斜面を橇に乗ったように滑り落ちている。かなりの速さである。この現象をきっかけに根系層崩壊という論文をかいた。つまり、木の根が表土の下の地盤まで入らないような特殊な地質が原因だ。専門用語では低溶結火砕流堆積物である。このような木の根の減災効果が発揮できない特殊な地質は他にもあることがあとでわかってくる。
 大変勉強になった現場であった。

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