2000年8月には、今度は三宅島が噴火した。その前から、神津島や新島で群発地震があり、その調査をやっていた。地震が続く中、島の中の調査は自転車に乗っておこなった。朝出かけた道が、帰り地震による崩壊でまったく埋まっていたのにはびっくりした。でも、自転車なので安心。自転車を担いで土砂をの上を越えて宿にかえれた。車なら、車を捨てるしかない。そういえば、崩壊した崖の調査中にも地震があり、落石等があったなー。もう慣れたけれど。神津島の道路ハザードマップを論文に掲載したが、実際に現場に行くと予想通りの災害が起こっており、不謹慎ながら少しうれしくなった。
三宅島の噴火はその後におこったもので、群発地震と火山噴火は関連しているようだ。この噴火では、細粒の火山灰が降り、わずか時間4mmの降雨で土石流が出る有様であった。小規模ながら火砕流も発生し、全島避難となった。なんといっても火山ガスが収まらないのが復旧を遅らせた災害であった。湿った火山灰も問題で,多くの樹林も被害をうけた。
今回の噴火は、今までにない噴火の形態で、小規模ながらカルデラを作った噴火を予想できた科学者はすくない。自然を想定することは難しい。
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