2011年11月28日月曜日

中越地震

 200410月に中越地震が起こった。自然災害が続く。すぐに、現地を訪れた。現地は右往左往する人々でいっぱいで、統制がとれていない。どこで何が起こっているのか、どこが通れるのかわかる人もいない。取りあえず、勘を頼りに現場を突き進む。そのうち、崖崩れが多くなり、車の通行が出来なくなる。
 仕方がない。後は歩いていくだけである。芋川に入ると、山全体が何か変である。鉛直に立つものが少ないからだ。一般に家でも電柱でも標識でも木でも、鉛直を基本にしてたっている。それらがことごとく傾いているのである。めまいがするようだ。
 川を下ると湖になり、川がない。何のことかわからない。大規模地すべりと堰止湖の出現である。川のかなり高い対岸を歩くと川魚のオイカワが土砂上に乗っかっている。大規模地すべりが堰止湖を作るとき、川の中の魚の持ち上げたのだろう。大規模な堰止湖を見るのは初めてだ。地すべりも大きく、木が立ったまますべり、斜面とは反対の方向に傾いている。今まで研究していた表層崩壊も多い。
 中越地震の調査はそれから3年間6回も現地に足を運んだ。長い付き合いになった。この間いろいろな経験をさせてもらった。災害に強い地域づくりのヒントも多い。

0 件のコメント:

コメントを投稿