1988年9月には、台風の豪雨で、岐阜県の飛騨川沿いで斜面崩壊と土石流が多発した。この地域は、たびたび豪雨災害が繰り返されているところで、以前に土石流によってバス転落事故があった箇所である。道路の点検をやっていたところであって、すぐの調査に出かけた。崩壊は表層崩壊が多いのであるが、渓流の土砂がほとんど抜け出して土石流になっていた。渓流土砂が流出しやすい地質のようである。
それとは別に、崩壊にも特徴があった。植生にとって崩壊しやすいところがありそうだ。広葉樹より植林地で表層崩壊が多く、特に、植生管理の出来ていないもやし林での崩壊が多いことがわかってきた。植生と表層崩壊の関係を研究しようと考えるきっかけになった現場である。論文も掲載し勉強になった案件であった。
スギ植林での崩壊があるなか、モミの木が1本崩壊を免れていた。小説ではないが、モミの木は残ったである。
0 件のコメント:
コメントを投稿